分子ドッキング・分子動力学シミュレーション・in vitro評価による、ケルセチンの広域な抗菌スペクトル
Evaluation of broad-spectrum antibacterial efficacy of quercetin by molecular docking, molecular dynamics simulation and in vitro studies
- 出典:
- Chemical Physics Impact
- 2024
- 8
- 100501
- DOI:
- 10.1016/j.chphi.2024.100501
- 要旨:
- 細菌由来の毒性蛋白質4種(SORTB・TSST1・MEPJ・LasR)とケルセチンとの親和性を分子ドッキングで検証したところ、−6.9~−10.3 kcal/molの範囲にあった。既存薬であるシプロフロキサシンは−7.3~−7.4 kcal/molであり、ケルセチンと同等であった。分子動力学シミュレーションは、ケルセチン-LasR結合体の方がシプロフロキサシン-LasR結合体より安定であると結論した。ケルセチンは、グラム陰性菌(アシネトバクター属・大腸菌・緑膿菌)に10–23 mmの阻止円を形成し、グラム陽性菌(黄色ブドウ球菌・肺炎レンサ球菌)では7–21 mmであった。