農薬アベルメクチンが誘発するコイの肝毒性と成長阻害: 食品添加物としてのケルセチンの改善能力と潜在的なメカニズム
Pesticide avermectin-induced hepatotoxicity and growth inhibition in carp: ameliorative capacity and potential mechanisms of quercetin as a dietary additive
- 出典:
- Aquatic Toxicology
- 2024
- 268
- 106859
- DOI:
- 10.1016/j.aquatox.2024.106859
- 要旨:
- アベルメクチンの単独投与とケルセチンとの共投与との違いを、コイで検証した。アベルメクチンが上昇した肝組織のALTとASTは、ケルセチンの共投与で顕著に減少した。アベルメクチンによるSOD・GPx・カタラーゼ・GSHの活性低下と、活性酸素種の生成およびマロンジアルデヒドの蓄積も、ケルセチンが抑制した。ケルセチンはまた、TNF-α・IL-1β・IL-6・IL-10の発現をmRNAレベルで抑制し、NLRP3インフラマソームの発現を蛋白質レベルで抑制して、抗炎症作用も発揮した。