蛍光色素カクテルを用いた多重薬物部位マッピングによる、ケルセチンと関連ポリフェノールのヒト血清アルブミンへの結合選択性
The binding selectivity of quercetin and its structure-related polyphenols to human serum albumin using a fluorescent dye cocktail for multiplex drug-site mapping
- 著作名:
- Rie Mukai
- Hitomi Okuyama
- Miku Uchimura
- Kozue Sakao
- Miyu Matsuhiro
- Mayumi Ikeda-Imafuku
- Yu Ishima
- Miyu Nishikawa
- Shinichi Ikushiro
- Akihiro Tai
- 出典:
- Bioorganic Chemistry
- 2024
- 145
- 107184
- DOI:
- 10.1016/j.bioorg.2024.107184
- 要旨:
- ヒト血清アルブミンは血液の循環におけるフラボノイドの運搬を担う蛋白質であるが、サイトIおよびIIと呼ばれる2カ所の結合部位が存在する。蛍光色素を用いて比較した結果、ほとんどのフラボノイドはサイトIに選択的に結合し、相互作用の強さはフラボノール>フラボン>フラバノン>フラバン3-オールの順番であった。ケルセチンに糖もしくはグルクロン酸が結合するとサイトIとの結合力は弱まったが、反対に硫酸抱合体では強まった。分子ドッキングおよび分子動力学シミュレーションの結果は、ケルセチン-7-硫酸抱合体がサイトIとの最も強い結合を予測した。4'および7位のグルクロン酸抱合体と、位置を問わずプレニル化は、サイトIIに結合した。