ネットワーク薬理学と分子ドッキングにて、柴胡の胃癌抑制作用を探る
A Comprehensive Study to Investigate the Tumor-Suppressive Role of Radix Bupleuri on Gastric Cancer with Network Pharmacology and Molecular Docking
- 出典:
- Drug Design, Development and Therapy
- 2024
- 18
- 375–394
- DOI:
- 10.2147/DDDT.S441126
- 要旨:
- 各種データベースより取得した柴胡と胃癌に共通する標的遺伝子371種を対象に、京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析を行った。その結果、SRC・HSP90AA1・AKT1・EGFRが標的蛋白質であると結論した。一方、柴胡の主成分は、ペツニジン・3',4',5',3,5,6,7-ヘプタメトキシフラボン・ケルセチン・ケンフェロール・イソラムネチンであった。分子ドッキングの結果、イソラムネチンが標的蛋白質4種全てと高い親和性を示した。胃癌細胞株AGSおよびSNU-16における、イソラムネチンのIC50値は43.46および40.96 μMであった。