ケルセチンとクロロゲン酸との結合体は、エビ由来トロポミオシンのアレルギー誘発性を低減する
Reducing the allergenicity of tropomyosin in shrimp by covalent conjugation with quercetin and chlorogenic acid
- 出典:
- International Journal of Biological Macromolecules
- 2024
- 262
- 130099
- DOI:
- 10.1016/j.ijbiomac.2024.130099
- 要旨:
- エビ由来トロポミオシンに、ケルセチンもしくはクロロゲン酸を結合した誘導体を合成し、各種スペクトロスコピーにて構造を確認した。共有結合体は2種とも、好塩基球様細胞株RBL-2H3におけるβ-ヘキソサミニダーゼとヒスタミンの放出を顕著に抑制した。共有結合体を投与したマウスでは、血中のIgE・IgG・IgG1・ヒスタミンが減少し、Th2関連サイトカインの抑制とTh1関連サイトカインの活性化が伴った。以上の結果、エビ由来トロポミオシンのケルセチンもしくはクロロゲン酸による修飾は、固有のアレルギー誘発性を低減した。