ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

高静水圧で抽出したサジー由来のフラボノイドは、MAPKシグナル伝達経路を介してIgE刺激による肥満細胞の活性化を阻害する

Sea Buckthorn Flavonoid Extracted by High Hydrostatic Pressure Inhibited IgE-Stimulated Mast Cell Activation through the Mitogen-Activated Protein Kinase Signaling Pathway

要旨:
サジー果実を高静水圧抽出した後、粗抽出物をAB-8マクロ孔質樹脂カラムにて精製して、フラボノイド画分を得た。構成成分は、ルチン・ケルシトリン・ケルセチン・イソラムネチン・ケンフェロールであった。好塩基球様細胞株RBL-2H3を用いて抗アレルギー作用を評価したところ、ケルセチン・ケンフェロール・粗抽出物がTh1/Th2バランスを調節した。細胞内へのカルシウム流入を減少したのは、ケルセチンと精製フラボノイド画分であった。ルチン・ケルセチン・粗抽出物はp38とJNKのリン酸化を阻害して、MAPKシグナル伝達経路の抑制を示唆した。