ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

乳癌の標的療法: pHと酸化還元の二重刺激に応答する、ケルセチンを担持したヒアルロン酸結合型ポリ(メタクリル酸)/メソポーラス有機シリカナノ粒子の合成

Synthesis of quercetin-loaded hyaluronic acid-conjugated pH/redox dual-stimuli responsive poly(methacrylic acid)/mesoporous organosilica nanoparticles for breast cancer targeted therapy

要旨:
重合反応とゾルゲル法を併用して、ヒアルロン酸が結合したポリ(メタクリル酸)/メソポーラス有機シリカナノ粒子を合成した。粒径は200 nm未満に収まり、ゼータ電位は−30 mVであった。ケルセチンを担持すると、70%以上の封入効率であった。得られたナノ製剤は、pHと酸化還元電位の二重応答性を示した。ヒト由来乳癌細胞株MCF-7に作用すると、過剰発現したCD44受容体を介する細胞取込みゆえに、フリーのケルセチンや非標的ナノキャリアに比べて強い細胞毒性を示した。