トウモロコシデンプンを摂取後の血糖反応にて、水溶性は茶ポリフェノールとルチンの影響を区別する
Water-solubility differentiates the impact of tea polyphenols and rutin on the postprandial glycemic response to cooked maize starch
- 出典:
- Food & Function
- 2024
- 15
- 3076-3086
- DOI:
- 10.1039/D3FO05561B
- 要旨:
- DPPHラジカル消去における、茶ポリフェノール(TP)とルチンの50%消去値は0.12および0.50 mmol/LでありTPの方が高かった。ブタ由来膵α-アミラーゼのIC50値は、4.09および2.71 mmol/Lでありルチンの方が高かった。トウモロコシデンプンを摂取したマウスの食後血糖値を、ルチンは低下したが、TPは低下しなかった。分子ドッキングの結果、ルチンは水素結合およびπ-πスタッキングの相互作用でα-アミラーゼと安定化した複合体を形成したが、TPには安定化する要素がなかった。TPは水溶性が高く、ルチンは水溶性が低いがデンプンの粘度を増加した。Vivo実験の結果は、α-アミラーゼおよびデンプンとの相互作用の強いルチンと弱いTPの差を反映しており、水溶性は反映していないことを示唆した。