ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

トランスクリプトーム解析とメタボロミクス解析との統合による、塩分ストレス下での桑種子の発芽制御におけるフラボノイド生合成の機構の解明

Integrated transcriptomic and metabolomic analyses elucidate the mechanism of flavonoid biosynthesis in the regulation of mulberry seed germination under salt stress

要旨:
桑種子の塩分ストレス下における、フラボノイド生合成の調節を調べた。メタボロミクス解析の結果、フラボノイド代謝産物の61.4%は塩濃度の上昇に従って蓄積し、100 mmol/Lで最高レベルに達した。また、蓄積物はイソケルシトリン・ケンフェロール・タキシフォリン・アピゲニンであり、塩分ストレスへの応答に関与する代謝物であることを示唆した。トランスクリプトーム解析の結果、3055種の発現差遺伝子が同定され、その多くがフラボノイドと二次代謝産物の生合成に関与していた。両解析を統合して、塩分ストレス下におけるフラボノイドの蓄積に関与する生合成遺伝子6種と転写因子3種を特定した。