ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは尿酸の合成と再吸収を抑制して、高尿酸血症性腎症を改善する

Quercetin ameliorates hyperuricemic nephropathy by repressing uric acid synthesis and reabsorption in mice and cells

要旨:
高尿酸血症のモデルマウスにケルセチンを投与すると、血中の尿酸・クレアチニン・尿素窒素を低減して、腎機能を顕著に改善した。同時にケルセチンは、高尿酸血症で活性化した肝組織のキサンチンオキシダーゼを抑制し、尿酸合成を阻害した。尿酸の排泄を担う尿酸トランスポーターABCG2は高尿酸血症で低下したが、ケルセチンの投与で回復した。一方、腎組織で尿酸の再吸収を担うURAT1とGLUT9は、ケルセチンが発現を抑制した。従ってケルセチンは、尿酸の合成と再吸収の両方を抑制し、尿酸の排出は促進して血中尿酸値を低減した。