ルチンコーティングが酸化鉄ナノ粒子のラット体内分布と毒性に与える影響
The effects of rutin coat on the biodistribution and toxicities of iron oxide nanoparticles in rats
- 出典:
- Journal of Nanoparticle Research
- 2024
- 26
- 49
- DOI:
- 10.1007/s11051-024-05949-w
- 要旨:
- 酸化鉄ナノ粒子のゼータ電位は、ルチンコーティングをした場合が−19.0±3.9 mVであり、コーティングなしでは−29.5±5.4 mVであった。それぞれを16 mg/kgずつラットに投与して、状態を比較した。ルチンのない酸化鉄ナノ粒子を投与したラットは、心および肝組織のグルタチオンが減少し、マロンジアルデヒドとTNF-αは増大した。血中のALT・AST・MB型クレアチンキナーゼ・乳酸脱水素酵素も上昇して、心筋および肝毒性を示唆した。しかし、ルチンコーティングした酸化鉄ナノ粒子ではこの様な異常がなく、ルチンによる毒性の軽減を示した。