ジフェニルボリン酸2-アミノエチルを用いる蛍光法にて、ケルセチンとルテオリンの代謝物を有機陰イオン輸送ポリペプチド(OATP1B1およびOATP2B1)の基質として同定する
The 2-aminoethyl diphenylborinate-based fluorescent method identifies quercetin and luteolin metabolites as substrates of Organic anion transporting polypeptides, OATP1B1 and OATP2B1
- 出典:
- European Journal of Pharmaceutical Sciences
- 2024
- 196
- 106740
- DOI:
- 10.1016/j.ejps.2024.106740
- 要旨:
- 有機化合物の細胞取込みを担う有機陰イオン輸送ポリペプチド(OATP、organic anion transporting polypeptides)であるOATP1B1は、肝細胞に存在して解毒作用に関与する。一方、OATP2B2は腸における薬物吸収に関与する。ジフェニルボリン酸2-アミノエチルは細胞を透過して、細胞内のフラボノイドと複合体を形成すると蛍光が増強される。細胞に取込んだケルセチンとルテオリンだけでなく、代謝物の挙動も観察できるのが特徴である。その結果、ケルセチンとルテオリンに加え、ケルセチン-3’-硫酸抱合体・ルテオリン-3’-グルクロン酸抱合体・ルテオリン-7-グルクロン酸抱合体・ルテオリン-3’-硫酸抱合体も、OATP1B1とOATP2B2に共通する基質であることが判明した。