婦人科疾患におけるケルセチンの治療効果と分子メカニズム
Therapeutic effects and molecular mechanisms of quercetin in gynecological disorders
- 出典:
- Biomedicine & Pharmacotherapy
- 2024
- 173
- 116418
- DOI:
- 10.1016/j.biopha.2024.116418
- 要旨:
- 多嚢胞性卵巣症候群・早発卵巣不全・子宮内膜症・婦人科腫瘍におけるケルセチンの治療効果をまとめた総説。多嚢胞性卵巣症候群に関しては、ケルセチンによる高アンドロゲン血症の緩和・インスリン抵抗性の改善・脂質異常症の軽減・抗炎症作用・抗酸化作用・アポトーシスおよびオートファジーの調節を論じる。また、臨床研究の論文4件も取上げる。早発卵巣不全については、ケルセチンによるホルモン調節・卵胞発育の促進・酸化ストレスおよびパイロトーシスの軽減に言及する。子宮内膜症の章では、ホルモン調節・抗増殖効果・酸化ストレスの軽減を論じる。婦人科腫瘍に関しては、卵巣癌・子宮頸癌・子宮内膜癌を取上げた。