抗癌活性を有し、ケルセチンを結腸に標的送達するシェラックナノファイバーの調製と物性評価
Fabrication and characterization of shellac nanofibers with colon-targeted delivery of quercetin and its anticancer activity
- 出典:
- International Journal of Biological Macromolecules
- 2024
- 265
- 130789
- DOI:
- 10.1016/j.ijbiomac.2024.130789
- 要旨:
- エレクトロスピニング法にて、ケルセチンを含むシェラック(介殻虫由来の樹脂)ナノファイバーを調製した。ケルセチンとシェラックとは水素結合で相互作用して、アモルファス複合体を形成した。得られたナノファイバーは優れた熱安定性を有し、pH応答性の湿潤挙動も示した。模擬消化液中でナノファイバーが放出するケルセチンは16.87%であり、残りは結腸にて徐々に放出され標的送達を実現した。ナノファイバーは、ヒト由来結腸癌細胞株HCT-116のG0/G1期を停止して、アポトーシスを誘導した。