生体材料向けにケルセチンを用いて、ポリビニルアルコール足場を容易に架橋する
Facile crosslinking of PVA scaffolds using quercetin for biomaterial applications
- 著作名:
- R. Thiyaneshwar
- S. Agnes Mary
- A. Dinesh
- T. Venkatachalam
- S. Pradeep
- M. Dineshkumar
- G. Arun
- Balaraman Madhan
- 出典:
- Materials Letters
- 2024
- 364
- 136307
- DOI:
- 10.1016/j.matlet.2024.136307
- 要旨:
- ポリビニルアルコール(PVA)は水溶性・生分解性・低毒性を有する優れた素材であるが、機械的強度が弱いため生物医学の用途には制限がある。ケルセチンとPVAとの水素結合による相互作用に着目し、ケルセチンを添加して架橋構造を構築すれば、強度の向上が期待できる。配合比率を検討した結果、PVA/ケルセチン=1:0.02の比率が、架橋効率と安定性を最大化した。得られたPVA/ケルセチン足場の架橋構造は、IRスペクトルにて確認した。PVA/ケルセチン足場はマウス由来線維芽細胞L929に毒性を示さず、生体適合性を認めた。