ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチン/銅ナノ粒子の殺菌性と抗クオラムセンシング活性を統合した二機能性は、バイオフィルムの形成を防ぐ

Bi-functional quercetin/copper nanoparticles integrating bactericidal and anti-quorum sensing properties for preventing the formation of biofilms

要旨:
ケルセチンは優れたクオラムセンシングの阻害作用があるが、その低い水溶性ゆえにバイオフィルムの抑制や殺菌効果につながらない。そこで、ケルセチンと銅イオンの共集合による二機能性ナノ粒子にて対応を検討した。細菌コロニーが生息する環境のpH条件に応答して、ナノ粒子は銅イオンとケルセチンを放出した。銅イオンは細胞膜の完全性を破壊して細菌を死滅させ、ケルセチンはクオラムセンシングを阻害た。その結果、ナノ粒子はグラム陰性菌(緑膿菌)とグラム陽性菌(黄色ブドウ球菌)の両方で、バイオフィルムの形成を阻害した。