ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ダサチニブとケルセチンの老化細胞除去剤にカルボプラチンまたはオラパリブを併用すると、卵巣癌の腹膜および脂肪組織への転移を減少する

Senolytic drugs dasatinib and quercetin combined with Carboplatin or Olaparib reduced the peritoneal and adipose tissue metastasis of ovarian cancer

要旨:
脂肪組織由来肝細胞にカルボプラチンやオラパリブを投与すると、細胞老化を誘発した。正常マウスへの投与でも同様に、腹膜の脂肪組織に老化を誘発し、グルコースおよび脂質代謝不全も促進した。しかし、老化細胞除去剤であるダサチニブとケルセチンの組合せを併用すると、腹膜脂肪組織の老化を軽減し、インスリン抵抗性も改善した。卵巣癌のモデルマウスに老化細胞除去剤と抗癌剤(カルボプラチンもしくはオラパリブ)を併用して投与すると、癌細胞の腹膜転移と脂肪組織転移の両方が顕著に減少した。よって、卵巣癌細胞と脂肪組織由来肝細胞との間のクロスリンクの存在を示唆した。