ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イソケルシトリンはPhlpp1/AKT/Bcl-2シグナル伝達経路の調節によりアポトーシスを阻害して、in vivoおよびin vitroでピラルビシンが誘発した心毒性を軽減する

Isoquercitrin alleviates pirarubicin-induced cardiotoxicity in vivo and in vitro by inhibiting apoptosis through Phlpp1/AKT/Bcl-2 signaling pathway

要旨:
Vivo: ピラルビシンで惹起した心毒性のモデルラットに、イソケルシトリンを投与した。イソケルシトリンは用量依存的に、心筋組織の損傷・心電図の異常・心不全を軽減した。イソケルシトリンは、心血中の乳酸脱水素酵素・MB型クレアチンキナーゼと、心筋中のトロポニンTを低減した。イソケルシトリンは心筋にて、Phlpp1の発現を減少し、AKTのリン酸化を促進し、Bcl-2/Bax比を上昇して、Phlpp1/AKT/Bcl-2シグナル伝達の調節による心筋細胞のアポトーシスを抑制した。Vitro: イソケルシトリンによるPhlpp1/AKT/Bcl-2経路の調節を介したアポトーシス阻害は、ピラルビシンで刺激したH9c2細胞でも確認できた。