ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

子宮頸癌のリスクが高いヒトパピローマウィルスに対するケルセチンの作用機序を、ネットワーク薬理学と分子ドッキングにて探索する

Exploring the Mechanisms of Action of Quercetin for the Treatment of Cervical High-Risk-Human Papilloma Virus Using Network Pharmacology and Molecular Docking

要旨:
子宮頸癌の発症リスクが高とされるヒトパピローマウィルス(HPV)と、ケルセチンに共通する遺伝子は139種であった。蛋白質間相互作用(PPI)解析の結果、Akt1・MAPK1・IL-6・STAT3・EGFRが、HPVにおけるケルセチンの治療標的であると予測した。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析の結果、ケルセチンが関与するシグナル伝達経路としてTh17・TNF・EGFR・PI3K/Aktの4種を特定した。分子ドッキングの結果、ケルセチンはAKT1・EGFR・IL-6・MAPK1・EGFRと高い親和性を示した。