ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

急性低圧低酸素ストレス下にて、ケルセチンはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン軸を調節して腎保護効果を発揮する

Quercetin prophylaxis protects the kidneys by modulating the renin–angiotensin–aldosterone axis under acute hypobaric hypoxic stress

要旨:
高度25,000フィート(7,620 m)に相当する低圧低酸素下に晒したラットは、血中の活性酸素種とマロンジアルデヒドが上昇し、GPxとカタラーゼは減少した。しかし、1時間前にケルセチンを投与すると、低圧低酸素による酸化ストレスを著しく軽減し、各種パラメーターは正常に近くなった。低圧低酸素はまた、血中のレニン・アンジオテンシンI・アンジオテンシンIIの活性を上昇し、血中および尿中のアルドステロンを減少したが、ケルセチンはこれらも予防した。腎組織においても、低圧低酸素によるHIF-1α・NF-κB・エンドセリン-1・IL-18の上昇をケルセチンが予防した。従って、ケルセチンによる腎保護効果は、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン軸の調節が根底にある。