ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンは脂質代謝関連遺伝子PTGS2を標的として、神経細胞のフェロトーシスの阻害と免疫応答の促進により、乳癌に付随するうつ病を軽減する

Quercetin inhibits neuronal ferroptosis and promotes immune response by targeting lipid metabolism-related gene PTGS2 to alleviate breast cancer-related depression

要旨:
Vivo: マウスに乳癌細胞株4T1およびコルチコステロンを皮下注射して、うつ病を伴う乳癌の動物モデルを作成した。ケルセチンの投与は不動の時間を短縮し、ショ糖の嗜好性を回復し、脳内のセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンを上昇して、うつを改善した。ケルセチンはまた、T細胞のCD4+/CD8+比率・IL-2・IFN-γを増大し、CA153とIL-10は減少して、免疫応答を促進した。Virto: コルチコステロンで刺激した海馬由来の初代ニューロンに、ケルセチンを投与した。ケルセチンは鉄・マロンジアルデヒド・活性酸素種を低下して、フェロトーシスを抑制した。しかし、PTGS2が過剰発現したニューロンではケルセチンのフェロトーシス抑制作用が打消され、ケルセチンの標的がPTGS2であることを示唆した。