ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

Pink1/Parkinが媒介するマイトファジーの阻害は、肝細胞癌におけるケルセチンの抗癌効果を強化する

Inhibiting Pink1/Parkin-mediated mitophagy enhances the anticancer effects of quercetin in hepatocellular carcinoma

著作名:
Fang Chen
出典:
Biochemical and Biophysical Research Communications
2024
712-713
149899
DOI:
10.1016/j.bbrc.2024.149899
キーワード:
肝細胞癌
Huh7
Hep3B
ケルセチン
PINK1
PARK2
マイトファジー
動物実験
要旨:
肝細胞癌細胞株Huh7およびHep3Bにてケルセチンは、PINK1およびPARK2(マイトファジー調節因子)の発現を上方調節して、マイトファジーを促進した。PINK1もしくはPARK2のノックダウンはマイトファジーを減少して、ケルセチンが促進するマイトファジーはPINK1/PARK2依存性であった。Hep3Bを移植した動物モデルにて、ケルセチンとマイトファジーとの共投与は、ケルセチンの単独投与と比べて顕著に、腫瘍サイズの減少とアポトーシスの増加を認めた。従って、ケルセチンが有するマイトファジー促進作用は抗癌効果にはマイナスであり、これを阻害することで抗癌効果が増強された。