過酸化水素が乳腺上皮細胞に誘発した酸化還元不均衡のケルセチンによる緩和と、MAPKおよびNrf2シグナル伝達経路の役割
Roles of MAPK and Nrf2 signaling pathways in quercetin alleviating redox imbalance induced by hydrogen peroxide in mammary epithelial cells
- 出典:
- Animal Nutriomics
- 2024
- 1
- e1
- DOI:
- 10.1017/anr.2024.2
- 要旨:
- 過酸化水素で刺激したマウス由来乳腺上皮細胞株HC11に、ケルセチンを20 μMの濃度で作用すると、生存率を著しく改善した。ケルセチンは、乳酸脱水素酵素の放出と活性酸素種の蓄積を抑制し、過酸化水素によって損なわれたMAPKおよびNrf2シグナル伝達経路を回復した。MAPK阻害剤もしくはNrf2阻害剤の存在下ではケルセチンの効果が打消され、ケルセチンの保護作用はMAPKおよびNrf2シグナル伝達に基づく。