ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

TGF-βとIGF-1とを介してケルセチンが間葉系幹細胞の線維芽細胞への分化を誘導するメカニズム

Study on the mechanism of quercetin inducing mesenchymal stem cells to differentiate into fibroblasts through TGF-β1 and IGF-1

著作名:
liji Li
Liang Zeng
Weizhi Wu
出典:
Tissue and Cell
2024
88
102383
DOI:
10.1016/j.tice.2024.102383
キーワード:
骨髄間葉系幹細胞
ケルセチン
線維芽細胞
分化
TGF-β1
IGF-1
分子ドッキング
要旨:
ラットの骨髄から採取した間葉系幹細胞(MSC)に、ケルセチンを濃度を変えて添加した。低濃度(5 μM)および中濃度(10 μM)ではMSCの増殖を促進したが、高濃度(25 μM)では効果がなかった。MSCの線維芽細胞への分化において、ケルセチンは中濃度で細胞の遊走能力を最大化した。ケルセチンはまた、MSCのTGF-β1およびIGF-1の発現をmRNAレベルで増加し、靱帯線維芽細胞におけるコラーゲンI・コラーゲンⅢ・フィブロネクチン・テノモジュリンの発現を促進した。分子ドッキングの結果、ケルセチンはTGF-β1とIGF-1に高い親和性を示した。