ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

脂肪細胞3T3-L1における、脂質生成・脂肪分解・アポトーシスに及ぼすケルセチンの影響: SIRT1経路の役割

The effect of quercetin on adipogenesis, lipolysis, and apoptosis in 3T3-L1 adipocytes: The role of SIRT1 pathways

要旨:
リポ多糖で刺激した脂肪細胞3T3-L1にケルセチンを投与すると、低下した生存率と脂肪分解マーカー(ATGL・HSL)の発現を回復し、リポ多糖によるアポトーシスを抑制した。しかし、SIRT1阻害剤の存在下では、アポトーシスの抑制を除くケルセチンの作用が打消された。ケルセチンが有する脂質生成の抑制効果も、SIRT1阻害剤が打消した。よって、ケルセチンによる脂質生成の抑制と脂肪分解の促進はSIRT1依存的であり、アポトーシスの抑制は非依存的である。