ケルセチンを効率的に封入する、酵素重合由来α-1,3-グルカンが基盤の新規両親媒性ナノキャリアの調製と物性評価
Preparation and characterization of a novel amphiphilic nanocarrier based on enzymatic polymerization-derived α-1,3-glucan for efficient quercetin encapsulation
- 出典:
- Colloid and Polymer Science
- 2024
- 302
- 1123–1135
- DOI:
- 10.1007/s00396-024-05254-x
- 要旨:
- 糖転移酵素を用いて合成したα-1,3-グルカンとポリ(ε-カプロラクトン)との共重合体を、開環重合法で調製した。得られた共重合体は、自己集合によりコアシェル型のナノ構造を形成した。共重合体にケルセチンを封じ込め、これを水に分散して、ミセル様のナノ構造体を得た。FT-IRおよびXRDの結果は、ケルセチンが製剤中にアモルファスとして存在し、調製中の化学反応がないことを示した。ナノ構造体は、フリーのケルセチンの水懸濁液と比べて顕著にラジカル消去活性が向上した。