ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

癌治療にてケルセチンの放出を制御する、pH応答性ナノキャリアとしてのヒドロゲルを基盤としたゼラチン/ポリビニルアルコール/二酸化チタン新規ナノ複合材料

Novel Hydrogel-Based Gelatin/Polyvinyl Alcohol/Titanium Dioxide Nanocomposite as a pH-Responsive Nanocarrier for the Controlled Release of Quercetin in Cancer Therapy

要旨:
W/O/W乳化法によりゼラチン/ポリビニルアルコール/二酸化チタンより成るナノ複合材料を調製し、ケルセチンを封入効率88.3%で担持した。得られたナノ製剤は相互浸透性の高い生体高分子ネットワークと二酸化チタンの多孔質構造を有しており、高い封入効率を実現した。また、ゼータ電位は23.6 mVで、ナノ構造体の安定性を示唆した。ナノ製剤はフリーのケルセチンと比べて顕著に、ヒト由来乳癌細胞株MCF-7の増殖を阻害した。