脳内出血を標的治療する、CpGとルチンとを共担持した四面体構造のDNA: 相乗的な血腫の除去と神経炎症の抑制
CpG and Rutin Co-Loaded DNA Tetrahedra for Targeted Therapy of Intracerebral Hemorrhage: Synergistic Hematoma Clearance and Neuroinflammation Inhibition
- 出典:
- Advanced Functional Materials
- 2024
- 34
- 2403469
- DOI:
- 10.1002/adfm.202403469
- 要旨:
- CD47が発現した赤血球のミクログリア/マクロファージによる貪食作用を増強するCpG(シトシン-グアニン配列を含む短鎖オリゴデオキシヌクレオチド)と、抗酸化作用と抗炎症作用を有するルチンとを、四面体構造DNAのキャリアに担持した。得られたナノ製剤を脳内出血のモデル(マウスおよびウサギ)に投与すると、出血部位での血液脳関門の破壊を利用して、葉酸受容体にCpGとルチンが作用した。その結果、ミクログリア/マクロファージを増強して、血腫の除去・神経炎症の抑制・脳機能の回復を認めた。