ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンはb’xドメインに結合して、プロテインジスルフィドイソメラーゼ(PDI)を阻害する

Quercetin-3-rutinoside Inhibits Protein Disulfide Isomerase by Binding to Its b′x Domain

要旨:
ルチンとPDIとの相互作用の様式を、初めて明らかにした。ルチンはPDIのb′xドメインに直接結合して、阻害作用を発揮する。マウスの血栓症モデルにb′xドメインを注入すると、ルチンが阻害した血栓形成が復活した。なお、b′xドメイン単独では還元酵素としての機能せず、ルチンの非存在下では血栓形成に影響を与えない。従って、血栓形成の復活は、一種の中和効果である。