食事によるケルセチン摂取は潰瘍性大腸炎のリスク低下と関連するが、クローン病には関連しない: 前向きコホート研究
Dietary quercetin intake is associated with lower ulcerative colitis risk but not Crohn’s disease in a prospective cohort study and in vivo experiments
- 出典:
- Food & Function
- 2024
- 15
- 6553-6564
- DOI:
- 10.1039/D3FO05391A
- 要旨:
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎 or クローン病)に罹患していない187,709名を対象とする、ケルセチンの摂取と炎症性腸疾患との関連を検証した前向きコホート研究。食物摂取頻度質問票(FFQ)と栄養素データベースより、ケルセチンの摂取量を推定した。9.7年間の追跡調査にて、863名が炎症性腸疾患を発症した。ケルセチン摂取量の順序で4等分した階層の最上層は、最下層と比べて炎症性腸疾患の発症リスクが低かった(ハザード比: 0.76, 95%信頼区間: 0.60, 0.95, P=0.004)。サブグループ解析の結果、ケルセチンの摂取は潰瘍性大腸炎の発症(ハザード比: 0.69, 95%信頼区間: 0.53, 0.91, P=0.001)と関連していたが、クローン病(ハザード比: 0.95, 95%信頼区間: 0.62, 1.45, P=0.765)との関連は認めなかった。