ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

糖転移ヘスペリジンと糖転移ルチンの血管の柔軟性に有益な効果: ランダム化・プラセボ対照・二重盲検・並行群間研究

The beneficial effects of monoglucosyl hesperidin and monoglucosyl rutin on vascular flexibility: a randomized, placebo-controlled, double-blind, parallel-group study

要旨:
健常者66名を対象とする、糖転移ヘスペリジンおよび糖転移ルチンの摂取と血管の柔軟性との関連を検証した臨床研究。ランダム化・プラセボ対照・二重盲検・並行群間で実施した。ランダムに被験者を22名ずつ3群に分け、糖転移ヘスペリジン単独(70 mg/day)・糖転移ヘスペリジン(70 mg/day)と糖転移ルチン(140 mg/day)との組合せ・プラセボをそれぞれ摂取した。摂取期間は8週間とし、4週目と8週目に検査を行い、血流依存性血管拡張反応(FMD)を主要アウトカムに設定した。左上腕足首脈波伝播速度(baPWV)が1232.5 cm/s以上の被験者(単独群: 9名、併用群: 12名、プラセボ群: 9名)に限定したサブグループ解析にて、8週目における併用群の以下の3項目がプラセボ群に対して有意であった。1) FMD(P=0.041)、2) baPWV(P=0.012)、3) E-セレクチン(P=0.043)。ただし、被験者全体の解析では、全評価項目に有意差を認めなかった。