ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

イソラムネチンはNRF2/HO-1経路を活性化し、鉄をキレート化して、フェロトーシス媒介性の大腸炎を軽減する

Isorhamnetin alleviates ferroptosis-mediated colitis by activating the NRF2/HO-1 pathway and chelating iron

要旨:
デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)で惹起した潰瘍性大腸炎のモデルマウスに、イソラムネチンを投与した。イソラムネチンは腸上皮細胞のフェロトーシスを阻害して、腸組織の炎症を軽減した。イソラムネチンによるフェロトーシスの抑制はMEK1およびPI3Kを標的とすることが既に報告されているが、今回はNRF2/HO-1シグナル伝達の活性化を新たに見出した。従って、イソラムネチンの効果には酸化ストレスの軽減も含まれる。イソラムネチンは鉄イオンをキレートする性質を有しており、鉄を除去する機能もフェロトーシスの抑制に寄与している。