ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ネットワーク薬理学と分子ドッキングに基づく、キバナオウギ(Huangqi)による心不全の治療メカニズム

Mechanism of Astragalus membranaceus (Huangqi, HQ) for treatment of heart failure based on network pharmacology and molecular docking

要旨:
キバナオウギ(黄花黄耆、Huangqi)は中医学にて心不全の治療に用いられ、副作用が少ないことが知られている。ネットワーク薬理学解析の結果、黄花黄耆の構成成分15種の内、フラボノイド5種(イソラムネチン・ケルセチン・カリコシン・ホルモノネチン・ケンフェロール)が心不全の有効成分であり、標的蛋白質をESR1と特定した。心筋細胞H9c2をアンジオテンシンIIで刺激すると、心不全のマーカーが上方調節されたが、5種のフラボノイドは顕著に軽減した。同時にTNF-α・IL-1β・IL-18・IL-6も低下して、5種のフラボノイドは抗炎症作用を発揮した。分子ドッキングにて、5種のフラボノイドはESR1に高い親和性を示した。