ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ルチンはTXNIPを非転写制御して、エンサルチニブが誘発した肝毒性を軽減する

Rutin attenuates ensartinib-induced hepatotoxicity by non-transcriptional regulation of TXNIP

要旨:
エンサルチニブは、最初に承認されたALK阻害剤として非小細胞肺癌の治療に用いられているが、強い肝毒性ゆえ使用には制限がある。ヒト肝細胞HL-7702を用いるトランスクリプトーム解析の結果、エンサルチニブはTXNIPの転写を活性化していた。実際、TXNIPの過剰発現と異常転写は、肝細胞にミトコンドリア機能不全とアポトーシスを誘発した。また、TXNIP阻害剤の存在下では、エンサルチニブによるHL-7702の損傷を軽減した。ルチンはTXNIPに結合し、プロテアソーム分解を促進してTXNIPを阻害する様式が明らかになった。