ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

メタボロミクス解析とトランスクリプトーム解析との統合が明らかにした、黄色ブドウ球菌ATCC 27217株にてケルセチンが誘導した脂肪酸の変化のメカニズム

Integrated Metabolomic and Transcriptomic Analysis Reveals the Underlying Antibacterial Mechanisms of the Phytonutrient Quercetin-Induced Fatty Acids Alteration in Staphylococcus aureus ATCC 27217

要旨:
ケルセチンはβ-ケトアシル(アシル輸送蛋白質)還元酵素(FabG)を阻害するため、潜在的に細菌の脂肪酸合成を抑制する。メタボロミクス解析とトランスクリプトーム解析の結果、黄色ブドウ球菌にてケルセチンは脂肪酸の不飽和/飽和比を増加して、膜リン脂質を上昇した。黄色ブドウ球菌はケルセチンが誘導するストレスに応答して脂肪酸合成を開始しようとするが、ケルセチンがFabGを直接阻害するため脂肪酸合成できない現象が、抗菌活性の本質である。