ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンの金属錯体による肺炎連鎖球菌の治療の可能性

Therapeutic potential activity of quercetin complexes against Streptococcus pneumoniae

要旨:
ケルセチン-金属錯体3種、ケルセチンのホウ酸エステル3種、合計で6種の複合体を合成し、肺炎連鎖球菌ATCC49619株を用いて評価した。ケルセチン-ニッケル錯体とケルセチン-(1,4-ベンゼンジホウ酸)エステルが抗菌活性を示し、最小発育阻止濃度(MIC)は2および1 μg/mLであった(ケルセチンは128 μg/mL)。分子ドッキングの結果、肺炎連鎖球菌の毒素であるソルターゼAとの高い親和性が示され、結合エネルギーはニッケル錯体が−7.02 kcal/mol、(1,4-ベンゼンジホウ酸)エステルが−7.23 kcal/molと算出された。