ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

四逆加人参湯(Sini Decoction Plus Ginseng Soup)に含まれるケルセチンは、CDK1を介して肝癌とB型肝炎ウィルスの複製を阻害する

Study on the mechanism of quercetin in Sini Decoction Plus Ginseng Soup to inhibit liver cancer and HBV virus replication through CDK1

要旨:
各種データベースから取得した、B型肝炎ウィルスに関連する肝細胞癌と、四逆加人参湯の主成分であるケルセチンに共通する遺伝子は101種であった。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析の結果、CDK1およびCCNB1を標的蛋白質として特定した。実際、B型肝炎ウィルスに感染した肝細胞癌の高リスク患者には、CDK1とCCNB1が高頻度で発現し、低リスク患者には少ないことを確認した。肝細胞癌細胞株Hep3BおよびHepG2215にケルセチンを投与すると、CDK1の発現を下方調節して増殖を抑制した。