ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

食物性フラボノイドの精製したケルセチンと(-)-エピカテキンは、一酸化窒素産物を増強し、健常人のエンドセリン-1を急激に減少させる

Pure dietary flavonoids quercetin and (−)-epicatechin augment nitric oxide products and reduce endothelin-1 acutely in healthy men

要旨:
12名の健常者を対象とする、二重盲検臨床研究。フラボノイドの種類と、即効的な内皮機能の改善効果との関係を調査した。フラボノイド摂取パターンは、以下の4通り。1) 水300 mLのみ、2) 水300 mL + ケルセチン 200 mg、3) 水300 mL + エピカテキン 200 mg、4) 水300 mL + 没食子酸エピガロカテキン (EGCG) 200 mg。週に1回、病院を訪問して、4パターンの内ランダムに割り当てられた内容でフラボノイドを摂取し、2時間後に採血、5時間後に採尿をそれぞれ行った。コントロール(水のみ)と比べて、ケルセチンとエピカテキンは顕著に(P<0.05)血中のS-ニトロソチオールと亜硝酸塩・尿中の硝酸塩を減らしたが、EGCGは3指標とも変化がなかった。ケルセチンとエピカテキンは顕著に(P<0.05)血中のエンドセリン-1を減らし、ケルセチンのみが尿中のエンドセリン-1を減らした。よって、内皮機能の改善効果は、ケルセチン > エピカテキン >> EGCGの順である。