ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ビタミンD受容体を介するアディポネクチン/AdipoR2シグナル伝達を活性化してメタボリックシンドロームを改善する、ケルセチンの新たな役割

Novel role of Quercetin in ameliorating metabolic syndrome via VDR mediated activation of adiponectin/AdipoR2 signaling

要旨:
高カロリー食と砂糖水で惹起したメタボリックシンドロームのモデルマウスに、ケルセチンを投与した。その結果、体重・総脂肪量・血糖値が顕著に低下し、血中の総コレステロールと中性脂肪が低下し、HDLは増大した。肝重量と血中のALP・AST・ALTの低下は、ケルセチンの肝保護効果を示唆した。心組織においては、MCP-1・IL-6・TNF-α・コラーゲン関連遺伝子・α-SMAの発現が減少して、炎症と心線維化を抑制した。ケルセチンはまた、血中のアディポネクチンを上昇し、脂肪組織と肝組織の両方でビタミンD受容体とアディポネクチン受容体2(AdipoR2)の発現を上昇した。