ケルセチンはβ2-AR/ERK1/2経路を阻害して、慢性ストレスによるトリプルネガティブ乳癌の進行を阻害する
Quercetin inhibits chronic stress-mediated progression of triple-negative breast cancer by blocking β2-AR/ERK1/2 pathway
- 出典:
- Biomedicine & Pharmacotherapy
- 2024
- 177
- 116985
- DOI:
- 10.1016/j.biopha.2024.116985
- 要旨:
- Vivo: トリプルネガティブ乳癌細胞4T1を移植したマウスを4群に分け、以下の処置を10日間行った。1) ストレスおよび薬物投与なし、2) ケルセチンの投与、3) 一定時間体を拘束して慢性ストレスの負荷、4) 慢性ストレスの負荷+ケルセチンの投与。10日目の腫瘍組織の体積は、3) > 1) >> 4) ≈ 2)であり、ケルセチンによる進行抑制効果を示した。Vitro: トリプルネガティブ乳癌細胞株MDA-MB-231およびMDA-MB-468をエピネフリンで刺激して、vivo実験のストレス負荷の細胞モデルとした。ケルセチンの投与は両細胞の増殖と遊走を阻害したが、同時にβ2-AR/ERK1/2シグナル伝達の抑制を認めた。