ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

遠隔虚血プレコンディショニングによるラットの心保護応答は、ケルセチンが増幅する: mTOR依存性オートファジーおよびNrf2の活性化の有望な役割

Amplification of Cardioprotective Response of Remote Ischemic Preconditioning in Rats by Quercetin: Potential Role of Activation of mTOR-dependent Autophagy and Nrf2

要旨:
遠隔虚血プレコンディショニングとは、一時的な虚血再灌流を繰り返して、心臓手術による虚血再灌流傷害を最小限にする手法である。ラットの心筋を虚血再灌流する際に、後脚の遠隔虚血プレコンディショニングとケルセチン投与の影響を検証した。心筋の虚血再灌流は、梗塞のサイズを増大し、乳酸脱水素酵素-1・MB型クレアチンキナーゼ・TNF-α・チオバルビツール酸反応性物質を上昇し、グルタチオンとカタラーゼを減少し、Nrf2の調節能が劣化した。予めケルセチンを投与(25 or 50 mg/kg)すると、この様な虚血再灌流傷害を軽減した。また、低用量のケルセチンは、遠隔虚血プレコンディショニングの効果を増強した。mTOR依存性オートファジー阻害剤であるケタミンの投与は、ケルセチンと遠隔虚血プレコンディショニングの両方の効果を打消した。