ネットワーク薬理学・分子ドッキング・分子動力学シミュレーションにて、ケルセチンとケルセチン-3-グルクロン酸抱合体によるアルツハイマー病の治療可能性を解明する
Unraveling the therapeutic potential of quercetin and quercetin-3-O-glucuronide in Alzheimer's disease through network pharmacology, molecular docking, and dynamic simulations
- 要旨:
- 遺伝子情報に基づくネットワーク薬理学解析にて、アルツハイマー病における標的蛋白質を探索した。ケルセチンおよびケルセチン-3-グルクロン酸抱合体の標的蛋白質として全部で77種を特定したが、その上位はAKT1・EGFR・MMP9・TNF・PTGS2・MMP2であった。蛋白質データバンク(PDB)から得たAKT1の活性ドメイン(PDB:1UNQ)との親和性を、分子ドッキングで検証した。算出した結合エネルギーは、ケルセチン: −6.2 kcal/mol、ケルセチン-3-グルクロン酸抱合体: −6.58 kcal/molであった。