ネットワーク薬理学と分子ドッキングに基づく、凉血無崋湯(Liang Xue Wu Hua Tang)による酒さの治療メカニズムの解明
Exploring the mechanism of Liang Xue Wu Hua Tang in the treatment of rosacea via network pharmacology and molecular docking
- 出典:
- Medicine
- 2024
- 103
- e38705
- DOI:
- 10.1097/MD.0000000000038705
- 要旨:
- 中医学にて、酒さ(ほてりが長時間続く慢性炎症性疾患)の治療に凉血無崋湯(Liang Xue Wu Hua Tang)が用いられている。各種データベースから取得した、凉血無崋湯と酒さに共通する遺伝子は28種であった。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析の結果、凉血無崋湯の標的としてTNF-α経路・IL-17経路・TLR経路を特定し、そのコア蛋白質としてCCL2・インターフェロンγ・IL-1β・PPARγ・MMP-9の5種を特定した。凉血無崋湯の構成成分を対象に、IL-1βを除く4種蛋白質との親和性を分子ドッキングで検証した。各蛋白質における上位3成分は、以下の通り。CCL2: ケルセチン・ケンフェロール・イソラムネチン。インターフェロンγ: ケンフェロール・アカセチン・イソラムネチン。PPARγ: バイカレイン・アカセチン・ケルセチン。MMP-9: ルテオリン・アカセチン・ケンフェロール。