ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

チロシンフェノールリアーゼ阻害剤ケルセチンは、マウスの糞便中のフェノール濃度を低下する

Tyrosine phenol-lyase inhibitor quercetin reduces fecal phenol levels in mice

要旨:
チロシンフェノールリアーゼ(TPL)とは、腸内細菌が発現する、チロシンをフェノールとピルビン酸に分解する酵素である。生成するフェノールとその硫酸抱合体は、尿毒症の原因物質である。ケルセチンはTPLを阻害し、そのKi値は19.9 μMであった。TPLが発現したモルガン菌とCitrobacter koseriにて、ケルセチンはフェノールの産出を顕著に抑制した。チロシンを5%含む餌で飼育したマウスにケルセチンを投与すると、糞便中のフェノール濃度が大幅に低下した。