ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

塩分ストレス下のブドウの苗木にて窒素の適用は、抗酸化能とフラボノイド代謝、特にケルセチンを調節する

Nitrogen application regulates antioxidant capacity and flavonoid metabolism, especially quercetin, in grape seedlings under salt stress

要旨:
窒素肥料の適用が、ブドウ苗木における塩分ストレス(200 mmol/LのNaCl)に及ぼす影響を調査した。0.01 mol/Lの硝酸アンモニウムは、活性酸素種の蓄積を抑制し、SODの活性を増強し、アスコルビン酸とグルタチオンを増大した。メタボロミクス解析の結果、窒素肥料(硝酸アンモニウム)はフラボノイドの生合成を活性化し、特にケルセチンで顕著であった。ケルセチンの葉面散布も有効であり、窒素肥料(硝酸アンモニウム)と同様の効果を認めた。従って、窒素肥料の効果はケルセチンの増大が根底にあった。