ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

高グルコースおよび炎症性サイトカインで処置した血管内皮細胞の代謝物への、ケルセチンの抗炎症的な影響

Anti-Inflammatory Effects of Quercetin on High-Glucose and Pro-Inflammatory Cytokine Challenged Vascular Endothelial Cell Metabolism

要旨:
メタボロミクス解析により、ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝物27種を特定した。同細胞を高グルコース下に晒すと乳酸とグルタミン酸が増大するが、ケルセチンを添加すると乳酸とATPの増加を阻害し、イノシンを増大させた。また、TNF‐αの単独作用ではアスパラギンが増加しアスパラギン酸が減少するが、ケルセチンを加えると今度はピルビン酸が低下した。よって、ケルセチンは外的要因で変化する代謝物のバランスを整えて、内皮細胞の保護作用を発揮する。