ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)患者のケルセチン摂取は、肝脂肪の沈着を減少する: ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー臨床試験

Quercetin intervention reduced hepatic fat deposition in patients with nonalcoholic fatty liver disease: a randomized, double-blind, placebo-controlled crossover clinical trial

著作名:
Ning Chao Li
Chun Cui
Jing Xu
Man Tian Mi
Jian Wang
Yu Qin
出典:
The American Journal of Clinical Nutrition
2024
120
507-517
DOI:
10.1016/j.ajcnut.2024.07.013
キーワード:
臨床研究
無作為化
二重盲検
プラセボ対照
クロスオーバー
非アルコール性脂肪肝疾患
ケルセチン
要旨:
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)患者36名を対象とする、ケルセチンの摂取の効果を検証した臨床研究。無作為化、二重盲検、プラセボ対照で実施した。被験者をランダムに2群に分け、片方はケルセチン500 mg/dayを摂取して、残りは対照群としてプラセボを摂取した。12週間の摂取期間が終了した後、4週間のウォッシュアウト期間を設け、摂取対象を入換えてクロスオーバーとした。磁気共鳴画像法で診断した肝脂肪を主要アウトカムに設定し、肝機能を副次アウトカムとした。ケルセチン群の肝脂肪率(肝組織にて脂肪が占める割合)は11.5±6.4%から9.6±5.8%に減少して、プラセボ群(0.1±2.6%減少)と比べて有意であった(P=0.028)。体重およびBMIの減少にも群間有意差(P=0.038)を認めた。また、肝脂肪率の減少と体重の減少は、両群いずれも正の相関関係を認めた。性別によるサブグループ解析の結果、女性の肝脂肪率の減少は男性の約2倍であった(3.0±3.7%減少 vs. 1.4±2.5%減少)。