ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

スペクトル-効能相関と表面プラズモン共鳴との組合せにて、瀉白散(Xiebai San)による潜在的な肺炎の改善メカニズムを解明する

Elucidation of anti-pneumonia pharmacodynamic material basis and potential mechanisms of Xiebai San by combining spectrum–efficacy relationship and surface plasmon resonance

要旨:
中医学にて、肺炎の治療に瀉白散(Xiebai San)が用いられている。RAW264.7細胞をリポ多糖で刺激した肺炎の細胞モデルに瀉白散を投与すると、TNFおよびJAK–STATシグナル伝達を調節して、炎症サイトカインを低減した。瀉白散のHPLC分析にて特徴的な15個のピークに相当する画分を、同様の評価系にてスペクトル-効能相関を調査した。その結果、マルベロシドA・イソケルシトリン・リキリチゲニン・グリチルリチン酸の4化合物を有効成分と特定した。表面プラズモン共鳴にて4種の有効成分と結合する蛋白質を探索した結果、TNFR1・Akt1・Stat3の3種が標的であった。