ケルセチン・フラボノイド 論文・文献データベース

ケルセチンを含み熱応答性を有するナノ乳化ゲルの開発と、血管内皮増殖因子Aの阻害活性

Formulation development of thermoresponsive quercetin nanoemulgels and in vitro investigation of their inhibitory activity on vascular endothelial growth factor-A inducing neovascularization from the retinal pigment epithelial cells

要旨:
ケルセチンが血管内皮増殖因子A(VEGF-A)を低減して癌細胞の血管新生を阻害する現象を、網膜症にも適用できる可能性を考案した。ケルセチンを効率良く網膜色素上皮細胞に送達すべく、F127とF68を用いてナノ乳化ゲルを設計した。F127/F68 2:1が最適比率であり、得られたナノ乳化ゲルは室温(27±1℃)で流動し、眼球の温度(35±1℃)でゲル化する熱応答性を示した。網膜色素上皮細胞を低酸素状態に晒した網膜症の細胞モデルにナノ乳化ゲルを投与すると、遺伝子と蛋白質の両方のレベルでVEGF-Aの発現を減少した。