“Homotherapy for heteropathy”に基づく、丹栀逍遥丸(Danzhixiaoyao pills)によるうつ病と代謝異常関連脂肪肝の治療メカニズム: ネットワーク薬理学と分子ドッキング
Exploring the possible therapeutic mechanism of Danzhixiaoyao pills in Depression and MAFLD based on "Homotherapy for heteropathy": A network pharmacology and molecular docking
- 出典:
- Heliyon
- 2024
- 10
- e35309
- DOI:
- 10.1016/j.heliyon.2024.e35309
- 要旨:
- "Homotherapy for heteropathy"とは、異なる疾患に同一の治療法を適用する概念である。中医学における丹栀逍遥丸(Danzhixiaoyao pills)によるうつ病と代謝異常関連脂肪肝(MAFLD: metabolic dysfunction associated fatty liver disease)の治療が典型例であり、共通するメカニズムをネットワーク薬理学で解明した。各種データベースから取得した、丹栀逍遥丸・うつ病・MAFLDに共通する遺伝子は173種であった。京都遺伝子ゲノム百科事典(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes, KEGG)および遺伝子オントロジー解析の結果、コア蛋白質5種(TNF・AKT1・ALB・ΙL-1β・TP53)と有効成分5種(ケンフェロール・ケルセチン・ナリンゲニン・イソラムネチン・グリウラノリド)を特定した。コア蛋白質と有効成分との親和性を分子ドッキングで検証した結果、TNF-グリウラノリド(−7.88 kcal/mol)と、TP53-グリウラノリド(−6.39 kcal/mol)が1位と2位であった。